未婚で出産、これってわたしの自己満足?

私は男の子を育てる未婚のシングルマザーです。
未婚、シングルマザーという言葉を聞くと
時代の移り変わっている今の日本でも、いい印象を受けない人もいます。
しかし、この選択を決めるのは
そう簡単なことではありません。
それぞれに事情があり、思いがあります。
少しでもそんな一人の女性、母としての苦悩や生きる姿を知ってもらえればと思います。
突然訪れた陽性反応…
突然、というと語弊がありますね。もちろん、避妊をしなかった結果ということです。
私はそのとき彼と正式にお付き合いはしていませんでした。
付き合いたい、結婚もしたいと以前から彼には伝えていましたし、ほとんど彼氏彼女のような関係でした。(今思えば一方的な思い込みかも)
ただ、今思うとそうならなかったのはやはり理由があり
彼にはただの「都合のいい女」だったのだと思います。
幸いにも毎月の生理はほぼ同じ日に来ていたので、遅れていることはすぐに気づきました。
「まあ、でも疲れすぎかな?
最近寒かったし、そのせいかな…?」
なんて考えるようにしましたが、それより先に浮かんだのは妊娠というワード。
「いやいや…まさか、ねぇ、、」
と思わず口から出ましたが、心臓はバクバク。
初めての妊娠検査薬を買いに走り、結果は1秒。
「…どうすんの」
彼への妊娠報告で…
焦り、不安、先の見えない未来が恐怖で逃げたくなりました。
でも、もしかしたら、これで結婚しようって言ってくれるんじゃないか。
俺がんばるよって言ってくれるんじゃないか。
そんな期待と、その未来を想像してドキドキしながら彼に報告すると…
「…とりあえず、おめでとう」
?
いや、お前の「子」なんだが。
なんだその人事感。
今思えば、もうここから違和感は始まっていました。
それから話合いを始め、最初はパパになるということを喜んでいるようにも見えましたが、その1週間後には、
「家族を持つ、親になるとか想像できない。自信ないから堕ろしてほしい。」
まさか、そんなことを言われるなんて。
しかも彼は30代半ばです。これが、高校生や二十歳そこらであれば、理解もできますが、
意味がわからない。
しかも、その若さでも結婚し、責任を持って働き、子を育てているパパママはこの世に大勢います。
私は唖然としました。
何度話し合っても結果は同じで、一向に意見は変わりません。
彼との別れ
妊娠初期は、とくに情緒が不安定になり感情の起伏が激しくなります。
彼の態度、行動、言動全てが悲しく、虚しく、悔しく、感情は爆発し
大泣きしたり、激怒したり、わたしも散々なことを言いました。
それを見た彼は、これから一緒にいるのも考えられなくなった、と。
私は頭がおかしくなりそうでした。
こうなったのは、全てお前のせいなのに、、なんでこんな目に遭わなきゃいけないのか。
普通、責任とって結婚するというパターンじゃないのか?
考えれば考えるほど、頭の中はぐちゃぐちゃ。
だけど、信頼できる友人に話したり、自分と向き合っていくうちにたどり着いた答えは
「あんな奴と、結婚しない方がマシ。どうせ無理やり結婚してもすぐに別れて、もっと大変な思いをするだけだ」
でした。
だって、彼は、私の妊娠発覚後に別の女と遊んでいたのですから。
もちろん、妊娠前から関係を持っていることは薄々気づいてはいました。
「クズな奴って、とことんクズなのね、、、」
今思えば、やっぱり結婚なんかしなくて大正解!
あの時の私、ナイス選択!頑張ったぞ〜偉い!と褒めてやりたいです。
頭をよぎる妊娠中絶
やはり、結婚はしないとなると、その場でシングルマザーは確定。
一人で産めるのだろうか
一人で育てられるのだろうか
最低のクズ野郎の子供を愛せるのだろうか
未婚のシングルマザーなんて、一生結婚できないんじゃないか
お金のこと、住む場所のこと、生活のこと、、
不安は、たくさん頭をよぎりました。
だけどその一方で思っていたこともあります。
ここ数年、ずっと子供が欲しいと願っていて、早くママになりたいなと考えていた。
友人・知人に何年も不妊治療を続けている人もいて、妊娠がどれだけ尊いこと・素晴らしいことなのか。
もしこの後、一生結婚しないという選択をとる未来だとしたら「あぁ、あのとき産んでおけば良かった」と後悔するのではないか。
HSPの私は、中絶を選択することで一生心に残る大きな傷ができてしまう。それを日々、赤ちゃんや子供を仕事や街で見かけるたびに、胸が苦しくなって、夜には一人で泣き、自分の選択を悔やみ、子供の顔を想像するのではないか。
たくさんたくさん、何度も考えました。
答えが見つかるまでは、誰にも相談をせず、一人で自問自答を繰り返し、私はそれを見つけました。
私の答え
赤ちゃんが産みたい。
ママになりたい。
そして、いつかこのことを子どもに話すときが来たら、
「それでも、どうしてもあなたに会いたくて、あなたの笑顔が見たくて、ママになったんだよ」
そう伝えたい。
どんな状況でも、どんな相手だとしても、選択する権利は自分自身にあります。
私と同じように、予期せぬ妊娠を迎えた女性は、世の中にはたくさんいらっしゃいます。
どんな選択をしても良い。
自分の人生だから。
だけど、これだけは大切にしてほしい。
「その選択、絶対に後悔しない?」と自分自身に聞いてみること。
そして、その選択をした自分を肯定し、誇りに思うことです。
私は、未婚のシングルマザーです。
世間の目は、まだまだ冷たく刺さります。正直、面倒です。
だけど、私は幸せ。
世界で一番可愛い息子との人生を、最後の1秒まで楽しんでやろうじゃないか!
シンママの皆さん、一緒に頑張りましょう。